2010年8月24日火曜日

萬葉集13,14,15/4516

中大兄(なかつおひね)近江宮御宇天皇(=天智天皇)
三(みつ)の山の歌一首

香具山は 畝火(うねび=奈良県橿原)ををとし 
耳梨と 相あらそひき 
神代より かくにあるらし 
古昔(いにしへ)も 然(しか)にあれこそ 
うつせみも嬬(つま)を あらそふらしき

意味:香具山(女)は、畝火山(男)を男らしいと心移りし、
   古い恋仲の耳梨山(男)と争った。
   神代の昔から、そんなことがあったのだからこそ、
   今に至っても愛する者のことで争うようだ。

返歌
香具山と 耳梨山と あひし時 
 立ちて見に来し 印南國原

意味:香具山と耳梨山が争った時に、
   阿菩(あぼ=出典、播磨風土記)の
   大神が立ち上がって見に来た印南の
   国原(兵庫県播磨、明石)よ

渡津海(わだつみ)の 豐旗雲(とよはたぐも)に 入日さし
 今夜(こよひ)の 月夜(つくよ)淸明(あきらけ)くこそ

意味:海上豐にたなびく雲に落日が輝き、
   今夜の月は清らかであって欲しい

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