三(みつ)の山の歌一首
香具山は 畝火(うねび=奈良県橿原)ををとし
耳梨と 相あらそひき
神代より かくにあるらし
古昔(いにしへ)も 然(しか)にあれこそ
うつせみも嬬(つま)を あらそふらしき
意味:香具山(女)は、畝火山(男)を男らしいと心移りし、
古い恋仲の耳梨山(男)と争った。
神代の昔から、そんなことがあったのだからこそ、
今に至っても愛する者のことで争うようだ。
返歌
香具山と 耳梨山と あひし時
立ちて見に来し 印南國原
意味:香具山と耳梨山が争った時に、
阿菩(あぼ=出典、播磨風土記)の
大神が立ち上がって見に来た印南の
国原(兵庫県播磨、明石)よ
渡津海(わだつみ)の 豐旗雲(とよはたぐも)に 入日さし
今夜(こよひ)の 月夜(つくよ)淸明(あきらけ)くこそ
意味:海上豐にたなびく雲に落日が輝き、
今夜の月は清らかであって欲しい


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